住宅ローン返済中に自己破産しても自宅に住み続けられる?
事情によって住宅ローンの返済が滞り自己破産をした場合、現在生活している自宅にそのまま住み続けることは可能でしょうか。
住宅ローン返済中に自己破産した場合、自宅に住み続けられるのか解説いたします。
自己破産すると自宅はどうなる?
自己破産は、借入金の返済義務を免除してくれるというものです。
その代わり自分の所有する財産の多くは、処分・換価されて債権者(お金を借りた相手)に配当されます。
つまり自己破産をすると自宅は処分されるため、そこに住み続けることはできません。
住宅ローンが完済している場合
上記の通り、自己破産すると自分が所有している財産は(とくに高価な財産)処分されてしまいます。
住宅ローンが完済している場合、自宅は管財弁護人によって処分されるのです。
住宅ローンを返済中の場合
住宅ローンを借り入れる際には物件である住宅には、担保として抵当権が設定されます。
住宅ローンがまだ完済されていない状態で自己破産した場合は、住宅ローンの返済のために担保である住宅を競売にかけます(抵当権の実行)。
住宅ローンについて
住宅ローンというのは、マイホーム購入の資金に特化して貸し付けてくれる金銭消費貸借契約のことです。
住宅ローンを契約する際には、担保としてその住宅に抵当権を設定します。
抵当権は債務者が将来住宅ローンの返済が続けられなくなってしまったときに、競売を申立てて売却したお金を返済に充当することのできる権利です。
自己破産後も自宅に住み続けたい場合
自己破産をすれば20万円以上価値のある場合、売却等換金をして債権者に配当しなければいけません。
そのため基本的には家を残して住み続けることはできないのです。
たとえば破産者以外の家族や親族が適正価格でその家を購入すれば、かろうじて他人の手に渡ることは防げるため元の家に住み続けることが可能です。
しかし家族に購入する資金があり、さらに無償で貸してくれるというのは、あまり現実的な話ではないでしょう。
自己破産後に住む家について
自己破産をして自宅を手放すことになってしまったら、生活する場所がなくなってしまうのでしょうか。
自己破産後に住む家については次の通りです。
自己破産後も6ヶ月~1年はそのまま住み続けられる
自己破産後、自宅は抵当権を実行し競売にかけられますが、実際に買い手が見つかるまでは住み続けることが可能です。
競売は住宅ローンの契約の取消しを行ってから半年経過してから行います。
その後買い手が現れるまでおよそ半年程度かかりますので、6ヶ月から1年はそのままそこに住み続けられるのです。
任意売却を積極的に考えてみる
住宅が競売にかけられると市場価格に比べて非常に低い価額で決済されてしまいますので、自己破産前に任意売却を検討することも選択肢となります。
任意売却というのは、自宅の売却を任意で行うことです。
住宅ローンの返済が難しくなった場合に、金融機関の同意のもと市場価格で売却を行い、可能な限り多くの返済をして残りの債務を少なくします。
まとめ
住宅ローンの返済が滞り自己破産してしまった場合、返済については解決してもこれから住む場所はどうしたらいいのか悩むところです。
本来自己破産をすれば自宅は競売にかけられてしまい、他の誰かの手に渡ればもう同じ家に住むことはできません。
自己破産後もできれば自宅に住み続けたいと願う方は、弁護士等へご相談されることをおすすめします。
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代表者名 | 宮路 真行(みやじ まさゆき) |
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所属団体 |
鹿児島県弁護士会(登録番号 48353) NPO法人夢・あこがれ 理事 社会福祉法人鹿児島いのちの電話 評議員 |
沿革 |
2009年 鹿児島大学 卒業 2012年 鹿児島大学法科大学院 修了 2012年 司法試験合格 2013年 弁護士登録 2019年 宮路法律事務所開設 |
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