離婚の種類と手続き

離婚に関するお悩みのなかには、そもそもどのように離婚するべきか、といった離婚の手続きについてのお悩みも多くあります。
このページでは、離婚問題についての様々なテーマのなかから、離婚の種類と手続きについてご説明いたします。

離婚の種類はいくつかあるため、どの方法を選べば良いか悩まれる方が多くいらっしゃいます。
代表的な離婚の方法としては、協議離婚、調停離婚、裁判離婚の３つがあります。

①協議離婚
協議離婚とは、離婚するかどうかや、慰謝料・財産分与・親権・養育費など離婚に関連する問題につて、夫婦が話し合いを行い合意することで離婚を決める方法です。必要書類としては、必要事項に記入し、夫婦双方が署名捺印した離婚届を役所に提出するだけでよく、最も簡便な手続きで離婚することができる方法です。
ただし、注意すべき点として、慰謝料など離婚に関連する問題について夫婦間で取り決めないまま離婚を成立させてしまったり、取り決めた内容を相手が守らなかったり、といったケースがあります。こうした事態を防ぐために、離婚前にきちんと話し合い、合意した内容については離婚協議書にまとめることが大切です。離婚協議書の書式は自由で、箇条書きであっても構いません。作成した日付と、夫婦双方の署名捺印があれば十分でしょう。

養育費の未払いがあった際に強制執行できるようにするなど、より法的な拘束力を高めたい場合には、離婚協議書を公証役場に持ち込み、強制執行認諾約款付きの公正証書にするのが望ましいでしょう。

②調停離婚
調停離婚とは、離婚調停を利用して、夫婦が合意し、離婚を決める方法です。

離婚調停は正式には夫婦関係調整調停とよばれ、家庭裁判所に申立てを行うことで利用できる手続きです。

別居中で相手が離婚について連絡取らない場合、夫婦の話し合いで合意しない場合などに利用することをおすすめします。
流れとしては、夫婦それぞれの意見を調停委員が個別に聞き、相手側の意見を調停委員から伝えられるというやり方で、話し合いが進められます。

調停委員が客観的な視点も踏まえて妥協点を探るサポートをしてくれるため、夫婦だけで話し合うよりも冷静に、建設的に、離婚に向けて話し合えることが期待できます。夫婦が直接顔を合わせる場面がないことから、相手からDV（家庭内暴力）を受けている方も利用しやすくなっています。
ただし、デメリットとして、最終的には夫婦の合意で離婚を決めるため、合意できない場合には調停不成立として終了します。

③裁判離婚
裁判離婚とは、家庭裁判所に離婚訴訟を提起し、その判決によって離婚を決める方法です。離婚を希望する理由が民法第770条に挙げられた離婚事由に該当し、離婚調停が不成立に終わっている場合に、離婚訴訟を提起することができます。訴状や証拠提出など、弁護士を代理人としなければ一般の方だけで手続きすることは難しいといえますが、弁護士の支援を受けながら、離婚について必ず決着を着けることができるのは、裁判離婚のメリットです。

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